コラム

電気設計のやりがいとは?きついと感じるところや向いている人の特徴を紹介

転職を希望する人が転職を成功させるために重要なことは、自分に合った仕事を見つけることです。電気設計の仕事に興味を持っている人も、この仕事が自分に合っているかどうか、しっかりと確認しておいた方が最適です。ここでは、電気設計の仕事へ転職を考えている人のために、一般的な仕事の内容や、仕事をするために必要となる能力などについて、詳しくご紹介します。

 

電気設計の業務は広範にわたり、主にハード系を扱う「電気設計」とソフト系を扱う「制御設計」に分けることができます。それぞれ電気・電子分野において重要な分野でどちらも関連性は高いですが、担当する範囲は異なります。

ただし、電気設計と制御設計の両方ができる技術者も存在し、両者が統合的にできることで、より効率的なシステム設計ができるようになります。

この記事では主にハード系の設計を担う「電気設計」について解説します。

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電気設計の仕事内容

2つの種類がある電気設計

電気設計の仕事とは、電気を使用して作動させる製品の設計をおこなう仕事のことです。電気設計の仕事は大きく分けて、ハード系の電気設計とソフト系の電気設計の2種類があります。この2種類の電気設計はそれぞれ仕事の内容に違いがあるので、異なった種類の能力が必要です。

ハード系の電気設計でおこなう仕事

ハード系の電気設計の仕事でおこなわれているのは、製品に使う電気部品に関する仕事です。モーターを駆動させる方法を決めることも電気設計の担当者の仕事で、使用するセンサーの種類も電気設計の担当者が決めます。製品に搭載する制御盤を設計することも、電気設計の重要な仕事です。

ソフト系の電気設計でおこなう仕事

ソフト系の電気設計=制御設計でおこなわれているのは、製品を制御するために使用するプログラムの設計です。製品の操作にタッチパネルを使用する場合には、タッチパネルの製作も担当しています。

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電気の仕様を決める仕事

製品に関する電気の仕様を決めることも、電気設計の重要な仕事です。製造する製品の種類によって、最適な電線の種類や太さも異なります。配線に使用する電線に番号をつける作業も、電気設計の仕様を決める時におこないます。

配線図を設計する仕事

電気設計の仕事では、配線図の設計をすることもあります。配線図は複数の種類があり、製品の動力に関係する配線を決める配線図も、電気設計の担当者が設計します。動力に関する配線図で主に使用されているのは、交流の電気回路です。

製品を制御するための配線図を設計する仕事も、電気設計の重要な仕事です。リレーを使用して製品をコントロールする時にも、配線図の設計が必要になります。製品をプログラムで制御するための配線も、電気設計の担当者がしなければいけない仕事です。センサーなどの部品をコントロールするためにも、配線図の正確な設計が不可欠です。

制御盤や分電盤の設計

制御盤を設計するためには、まず製造する製品の仕様を確認する必要があります。分電盤の設計も電気設計の担当者がおこなう仕事で、分電盤は製品を安全に使用できるようにするために、非常に重要なパーツです。

電気の流れを分岐する場所などに使用されていて、漏電遮断器などの部品が使われています。製品を操作するために使用する操作盤を、電気設計の担当者が設計することもあります。操作盤を設計することで、製品の操作に必要なスイッチなどを特定の場所にまとめて置くことができます。操作をわかりやすくするために、ディスプレイなどの部品も操作盤に使われています。

なぜ電気設計の仕事は「きつい」「やめとけ」と言われるのか?

電気設計の仕事は「きつい」と言われることがあります。これからこの仕事に転職したいと考えている人は、周囲の人から「やめとけ」と言われることがあるかもしれません。

完成までの道のりが長い

電気設計がきつい仕事だと思われることがあるのは、一つの仕事を完成させるために多くの時間が必要になるからです。設計をする仕事以外にも、時間をかけなければいけない業務が数多くあります。事前のミーティングも、電気設計の担当者が多くの時間を費やさなければいけない重要な仕事です。多くのミーティングが必要になるのは、複数のスタッフが協力しておこなう仕事が多いからです。仕事の進行を調整するための作業も必要になるため、これらの作業をするための十分な時間が必要になります。

仕事量が多い

電気設計の仕事がきついと考えられているもう一つの理由は、しなければいけない仕事が多いのに、製品の納期は明確に決められているからです。どれだけ仕事が多くても納期までに仕事を完成できるようにするため、担当者は納期までの日数を計算しながら、仕事のスケジュールを決める必要があります。納期までの期間が短ければ、短期間に集中して作業をしなければいけないこともあり、このようなこともこの仕事がきついと考えられている理由です。

突発的な変更が発生する

電気設計の仕事では、途中で設計を変更しなければいけない事態が発生することも珍しくありません。設計の変更が事前に予期できなかった場合には、納期までに製品を完成させるために、担当者が残業をしなければいけなくなることもあります。これらの理由から、電気設計の仕事はきついと思われていますが、働く会社をしっかりと選べば、ゆとりをもって働くことは可能です。

仕事のやりがい、向いている人

電気設計の仕事のやりがい

電気設計の仕事は誰にでもできる簡単な仕事ではありませんが、その分やりがいのある仕事です。仕事をするうえで大きなやりがいとなることは、他のスタッフと協力しながら一つの製品を作れる楽しさです。

電気を使用する製品作りにおいて電気設計は非常に重要な仕事なので、責任の大きな仕事を任されているという誇りを持ちながら、仕事に励むことができます。新しい製品を自分の手で作り出せることも、電気設計の担当者にとっての大きなやりがいです。技術の進化により、新しい種類の電化製品も次々と開発されているので、最新の技術を使用して仕事ができる楽しさがあります。

電気設計の仕事に向いている人

電気設計の仕事は、多くの人と一緒に設計の仕事をすることが多く、高いコミュニケーション能力が必要となります。設計をするためには十分に時間をかけて打ち合わせをしなければいけなく、話し合いをスムーズにおこなうために、コミュニケーション能力に自信がある人は向いているでしょう。
責任感が強い人も電気設計の仕事には向いています。電気設計の仕事では、初めに決めた設計が途中で変更されることが多く、設計を途中で変更することで仕事の完成までにかかる時間が予定より長くなってしまいます。このような場合でも、会社には納期までに製品を完成させる必要があるので、納期までに仕事を終わらせるための強い責任感が、電気設計の担当者には求められてきます。

活かせる経験や求められるスキル

電気設計の仕事をするために活かせる経験

電気設計の仕事をするうえで生かせるのは、電気を取り扱う仕事をした経験です。電気回路の製造に関係する仕事をした経験も、電気設計の仕事に活かせます。電気の部品を扱う仕事をした経験も、電気設計の仕事で活かせる経験です。電気設計の仕事をするためには、電気の部品の特徴や規格なども正確に理解していなければいけないので、こうした知識を仕事で習得した人も、電気設計の仕事に活かせます。

電気設計の担当者に求められるスキル

電気設計の担当者が持っていれば役に立つスキルとして紹介できるのは、電気工事士の資格です。この資格を所有していれば、電気工作物の管理や工事ができます。電気工事士は1種と2種があり、それぞれ管理できる電気工作物の種類に違いがあります。電気工事の施工や管理ができるスキルも、電気設計の仕事に活かせます。こうした業務をおこなうためには、電気工事施工管理技士という資格が必要です。

電気通信に関するスキルも、電気設計の仕事で役立てることができます。さまざまな種類の電化製品に通信の技術が使用されるようになっているので、新しい製品の電気設計をする時には欠かせないスキルです。こうしたスキルを持っていることを証明するために、電気通信技術者の資格を取得することもできます。

電気設計への転職を成功させるポイント

電気設計募集と言っても、ハード系だけする場合もあれば、ハードもソフトも担当するなど会社によって役割が異なるため、求人票や面接の場でそこを明確にすると良いでしょう。

また、技術者としてどういう働き方、キャリアを考えるうえで、設計実務は社内でやっているのか、協力会社に依頼し進捗管理をするのかの確認も必要です。前者であれば電気設計技術者としての技術力が身に付く。後者であればマネジメント力を伸ばせる。技術者として築けるキャリアかが変わるため、その点も検討した方が良いでしょう。

そして、ユーザー側の技術者として働くのか、ベンダー側の技術者なのかも重要です。

自分が設計した機械を通じて工場の生産性・コスト削減などに深くかかわりたいのであればユーザー側の生産技術職(電気設計担当)。

様々な設計案件の経験を積んでスキルを身に付けたいのであればベンダー側の電気設計職が合う可能性が高くなります。

自分が求める技術者としての働き方を軸に考えていきましょう。

簡単ではないけれどやりがいのある電気設計の仕事

電気設計の仕事は誰にでもできる簡単な仕事ではありませんが、非常にやりがいのある仕事です。配線図や制御盤の設計など、しなければいけないことは多くありますが、他のスタッフと協力して仕事ができます。もの作りをすることが好きな人にも向いている仕事です。電気に関する部品や通信の知識を持っていれば、電気設計の仕事にも活かせます。

 

制作協力:オモシゴジャーナル編集部

 

 

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